ミオパチーは、筋肉の病気の総称です。先天性ミオパチーの症状は筋力低下により歩行が困難になります。また、その低下が原因で心臓や呼吸に影響が出るため早期の発見、呼吸ケアが重要です。重症型があり、早期に亡くなる方がいます。そのために、10万人あたり1人くらいの患者数と言われています。今まで治療法がないと言われていた遺伝性の筋疾患にもどんどん治療が試される時代に入ってきました。しかし、今だに完治が困難で防ぐことのできない病気です。(congenital myopathy)

 

分類

多くの先天性ミオパチーでは臨床像、病理像に共通点がある。臨床像の病型は3つのパターンに分類される。

 

重症乳児型(severe infantile form)

 新生児期から呼吸障害、嚥下障害をみとめ、多くは1歳以下で死亡するタイプである。セントラルコア病では稀である。

良性先天型(moderate cogenital)

 乳児期早期から筋緊張と筋力低下があり、発育、発達の遅れがなどから異常に気づかれる。処女歩行も遅れ、歩行開始後も走れない、転びやすい、階段昇降困難など歩行の異常は持続する。顔面筋罹患があると表情は乏しくなり、外眼筋が侵されると眼球運動障害が認められる。高口蓋はほとんど全ての例に認められる。関節拘縮、脊柱管異常も合併しやすい。筋力低下が遠位優位な場合もある。先天性ミオパチーの大半はこのタイプであり、非進行性ないし緩徐な進行を示す。

成人発症型(adult onset)

 病因としては2通り考えられる。ひとつは良性先天型が極めて緩徐であった場合である。それ以外には成人になって急速に進行し筋力低下が顕著となる場合もある。

 

筋病理では、疾患分類ができる特徴的な所見もあるが先天性ミオパチーの共通所見も知られている。共通所見はタイプ1線維優位であり、タイプ1線維(赤筋)がタイプ2線維(白筋)よりも小径であるということである。

 

日常の生活、行動から異常を見つけるのが重要なポイントです。

  【幼少期から】

 □ 写真(中央上)の様に体がグニャっとしていて首が前に起きない。
 □ ジャンプができない。

 □ 階段を昇るときに手すりを使う。
 □ 床から立ち上がるときに膝を使って立つ。

 □ 走ると遅い。
 □ 立ち上がるときにおしりをちょっと上げて立つ。

小児:小児科・小児神経専門医
成人:神経内科専門医 に相談してください。

先天性ミオパチーの会(info@sentensei308.com)でも相談を賜ります。

血液検査、筋MRI、筋生検、専門医による診断